マイナンバーが導入されてはや2年が経過しました。導入当初には資産課税が狙いだとか色々な懸念が噂され、また多くの詐欺事件も発生しテレビや紙面を賑わしましたし、流出事故も若干ありましたが、最近はあまり大きな話題になることもなくなりました。
マイナンバーに限らず、導入時には動向を注意して厳しくチェックしていても、一旦導入された後はあまり注目することなく何となく流れていってしまう事が多いものですが、マイナンバーは銀行口座との紐付けという大きなイベントや、マイナンバーカードを健康保険証として利用したり民間サービスでの利用促進など更なる活用促進も予定されています。
2017年11月からは異なる行政機関でマイナンバーの情報連携が始まっており、色々な手続きでマイナンバーを記入することで提出書類を省略できるようになっています。

このように注目していないと「知らない間に色々と変わっている」という状況になりかねないので、一度、マイナンバーの現状について再確認しておきましょう。

【マイナンバーとマイナンバーカード】

本題に入る前に、マイナンバーが分かりづらい原因の一つに「マイナンバー(個人番号)」と「マイナンバーカード」が同じもののように扱われることがあげられます。
「マイナンバー(個人番号)」は全員に発行されていますが、「マイナンバーカード」は任意発行で希望した人だけに発行されます。

皆さんはマイナンバーカードを作りましたか?
私は試しに作ってみました。早くに申請したのですが、ちょうどシステムトラブルとか出ていた頃だったので届くのにかなりの時間がかかりました。良い写真にするために何度も撮り直しした記憶があります。

【マイナンバーカードの仕組み(表面・裏面・ICチップ)】

任意発行の「マイナンバーカード」は、表面は写真や住所・氏名・生年月日が記載された身分証明書となっていますし、これらの個人情報をカード内のICチップにも持っており電子証明書として活用できます。ICチップ内にはマイナンバー(個人番号)はありませんので、表面の身分証明書やICチップによる電子証明書は、マイナンバーと関係なく民間業者も含めて広く色々な用途で身分証明書として利用していく計画になっています。

そして、マイナンバーカードの裏面にはマイナンバー(個人番号)が明記されており、こちらは法定された場面でのみ使って良いものとなります。

一枚のカードに、このように違うものを持たせているので話がややこしく感じてしまいます。
特にICチップによる電子証明書としての利用は、読み取り機器にかざすだけですので、法定された場面でしか使用してはいけないマイナンバー(個人番号)まで読み取られるのではないかと不安になりますが、ICチップにはマイナンバー(個人番号)はありませんのでご安心下さい。
政府の計画では2018年末には国民の2人に1人にマイナンバーカードを交付するとしており、そのためにも、利用者の利便性が高まるサービス拡大を図ろうとしているものは、マイナンバーカードのICチップ機能です。
<参考> http://jpn.nec.com/mynumber/solution/application.html

以上、マイナンバーカードについてご理解は深まりましたでしょうか?
今後はマイナンバーカードの写真付身分証明書としての活用はもとより、ICチップ機能を使った便利なことが色々と活用できるようになりますので、是非、お持ちになられれば良いと思いますが、裏面に明記されているマイナンバー(個人番号)は法定された場面でしか「見せてはいけない」「使ってはいけない」ことになります。
そのようなことからか、マイナンバーカードにはビニールのケース(ケースというより袋)が添付されており、それを被せるとマイナンバー(個人番号)部分は見えないようになります。

今後の活用は魅力的ですが、現時点では「マイナポータル」(自分の情報がどのように使われているか等の確認や子育てサービス、公金決済サービスなどが利用できる)での利用程度のようですので、さっそく使おうとしましたが、マイナンバーカード以外に、ICカードリーダーや対応スマホがないとダメでしたので、使い勝手や有効性は不明です。すみません。

さて、次回は本題の現在のマイナンバー(個人番号)の利用状況についてご案内したいとおもいます。